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決着から先に書くと、当社オーナーは最終的にいくつかの条件を付けて和解しました。条件.1 当社から引き抜いた女の子を使わせない。条件.2 当社から引き抜いたスタッフは使っても良い。条件.3 賠償金として1200万円を半年の分割で支払うこと。以上の3つの条件で和解に応じざるを得ませんでした。実際には和解の話し合いは3ヶ月の時間を要し、その間に何度も話し合いを重ねた末の決着なのですが、一応自分を納得させる内容とはな...
決着から先に書くと、当社オーナーは最終的にいくつかの条件を付けて和解しました。
条件.1 当社から引き抜いた女の子を使わせない。
条件.2 当社から引き抜いたスタッフは使っても良い。
条件.3 賠償金として1200万円を半年の分割で支払うこと。
以上の3つの条件で和解に応じざるを得ませんでした。
実際には和解の話し合いは3ヶ月の時間を要し、その間に何度も話し合いを重ねた末の決着なのですが、一応自分を納得させる内容とはなったのです。
条件1の『引き抜いた女の子は使わせない』というのは、当社オーナーのプライドの問題です。
引き抜かれた女の子を使わせないようにしても、その女の子たちは当店に戻ってくるわけでもなく、売上げを上げてくれるわけでもありません。
しかしながら、当店が時間と費用をかけて育てた女の子を使って相手方が利益を上げるのを黙って見過ごすわけにはいかないのです。
条件2は、相手方へ引き抜かれたスタッフは裏切り者であり、当店で再び使うわけにもいかないし、スタッフがすぐにいなくなると相手方の店舗は営業が立ち行かなくなるので当社オーナーが譲歩した形のものです。
相手方が営業できなくなると約束した賠償金も払えなくなるからです。
このような条件で一応の決着をみた事件ですが、当社オーナーが実際に負ったダメージは精神的にも経済的にも1200万円程度の賠償金などで埋められるものではなかったのです。
『覆水盆に返らず』
この裏切り者どもの取った行動により、順調に上がっていた売上げは赤字へと転落し、その逸失利益は一億円にも及んだのです。
そして、結末は双方にとって悲惨なものでした。
最終的に当社の『キャバクラ ヒステリック』と『ソープランド シルク』は閉店に追い込まれ残った店舗の営業成績も下降の一途を辿ったのです。
両店舗の内容をガタガタにされ、精神的にも経済的にもダメージを受けた当社オーナーはその2店舗を立て直す気力と体力を失っていました。
相手方はさらに悲惨なものでした。
分割で支払う約束をしていた1200万円の賠償金は700万円を超えた時点でストップしてしまいます。
当社オーナーとの和解にアウトローの代理人をつけたためお店の経営にまで介入され相手方は多額の債務を負うことになり、お店を乗っ取られてしまいました。
さらに当社を裏切った者たちはその管理下に置かれ、結果、夜逃げ同然に逃げ出したのです。
経営権を奪われ食い荒らされ、閉店の道をたどった相手方にそれ以上賠償金を請求する術はありません。
法律的に裁判を起こせば賠償命令は下りるでしょうが、実際に回収するとなると、国が隠し資産までを特定し、回収してくれるわけではないからです。
一国一城の野望を夢見た裏切り者、そしてその野望にうかうかと出資した相手方オーナー、そして知らぬが仏の間に取り返しがつかなくなっていた当社オーナー、結末は関係当事者全員にとって悲惨なものであったのです。
それでも相手方オーナーの結末だけは、はじめから想定されたものでした。
もともと裏切り者たちは、自分名義でテナントを借り、営業許可なども相手方オーナーの名前は一切使用しておらず、お店経営が軌道に乗ってから、お店を乗っ取る計画であったからです。
当社オーナーが手掛けた確かな実績!結論から現在へ続く